轅國の企業集團である財閥グル-プと日本の企業集團（戰前の財閥と戰後の企業集團）は, 多くの類似點をもつている. 韓國の財閥グル-プは韓國經 濟を主導·支配してきた. その形成過程において政府の庇護および特典をうけ所謂政商型企業として急成長してきた. 戰前の日本財閥は, 明治維新（1868年）以後政府の庇護と特典をうけながら政商型企業として成長し, その後の日本經濟を主導·支配してきた. 戰後アメリカ軍の占領下において靨財閥は解醴されたが, 1950年代にいたり, 新し い企業集團として所謂六大企業集團が誕生した. 後者は, 企業間の株式の相 互保有という形で形成された. 戰前の財閥と戰後の企業集團は, その性格が基本的に違うといわれるけれども, 後者の場合, 系列企業間の社長團會議の組織, 中核會社としての金融機關および璁合商事の存在, ならびに重化學工業（製造業）の存在等がみられるので, 兩者（財閥と企業集圓）の間に多くの類似性と連繫性が存在ずると云える. 戰後の日本經濟を主導·支配してきたのは六大企業集園を始め大企業である. 政府と企業集團の關係も無視できない. 韓國の財閥グループと日本の企業集團の主要な類似點ないし相異點を大雜肥に示せば次の如くである. ①韓國の財閥グループは, ほとんどの場合, 資本主が直接經營權をにぎつておリ, その資本も親族ないし同族集團が, その大部分を掌握している. この點は 戰前の日本の財閥と似ている. 戰後の日本の企業集園の場合は, 株式所有形態が家族所有でなく, 企業間の相互保有であるため, その給合形態は財閥の場合と異なる. しかし同系列企業間の社長會 通じて戦前の財閥と似たような性格をもつようになつた. ② 韓國の財閥は, 傘下の企業をコントロールするため秘書室（三星グループ）あるいは企剷室または企劃調整室（ラツキ金星, 大字グループ等）を設置している. また, 系列企業間の社長會も組織されている. 戰前の日本の財閥は, 財閥本社（持株會社）直麁として支配人制度（番當 制度）, 後には専務·常務制度を設置することによつて専門經營人を登用して企業支配を行つている. 韓國の財閥においては, 財閥本社（財閥グループ本 社）は財閥璁師が直接支配している. 秘書室あるいは企劃調整室および社長團會鏟は, 傘下企業をコントロールする手段として利用されているにすぎない. 韓國財閥の系列企業においては, 親族または綠故者の他に經營專門人を社長に登用する場合が增えている. 戰後の日本企業集團の社長會と韓國財閥グループの社長會の相異點は, 韓國では, 重要な會議の場合は, 財閥璁師が直接社長會を主催して, 傘下會社をコントロールしているのに對して, 日本の場合は各系列會社の社長（専門經營人）の合意によつて意思決定が行なわれている點である. ③ その他, 韓日兩國の財閥ないし企業集團は, いずれもその傘下に金融機 關および綜合商社を中核會社として支配しており, また, 重化學工業（製造業)を支配している. 以上のように韓日兩國の企業集團は, その性格において, 多くの類似點をもつているのである.