本稿は日本と韓国の公共場所で見られる言語景観に注目し、実際に集めた写真資、料をもとに、両国の多言語景観の異同について考察する。本稿では筆者が実際に撮り集めた言語景観の資料をもとに、両国における多言語景観の実態を把握する。これによって両国の生活環境に反映されている言語の多様性を理解し、分かりやすい情報伝達について考える基礎研究となる。
調査の結果、日韓ともに「目に見えることば(掲示)」には多言語の表記が施されていた。そのうち、多く見られるパターンは「自国語‐英語」にピクトグラム対応である。最近、新しくできた施設には中国語などが付けられていることもある。これはコミュニケーションの手段としての役割より国際化に伴う自然な流れであり、自国民に対するイメージ言語としての表記である。