言語の各領域にに渡って多様な形態で存在している「視点」は一般的に「何かを見るときの(物理的·思想的)立脚点」として理解され、無分別的に使用されている。近年に入って、「視点」が認知言語学と談話論などでの主要な研究対象なのにもかかわらず、未だ明確な概念整理がなされていない現実を踏まえ、本考では「語→文節→文→文章」における視点の外延を究明してみるのに研究の目的がある。
研究方法は視点関連の先行研究物を概観してメ-タ分析(Meta-Analysis)的な接近を通し、各領域に現われる言語表現の外面的形態と内面的意味および構文的機能に関わる視点の役割を特定化する方法を取った。
論の展開は、主語(subject)、基準(base)、ベクタ-(vector)、共感度(empathy)などが関与した視点の様態をダイクシス(deixis)と関連付けて察し、文学作品(fiction)に見られる視点形態を分析した。
総合的に見れば、文の領域では話者の共感度によって名詞項に視点か置かれ、文章では話者の観点(angle)によって描写対象の焦点者が定まり、登場人物の視点に話者の感情が移入されて作品が理解される。
文章は動的·絶対的概念の「視点」と静的·相対的概念の「共感度」が関与して現場·文脈視点として提示されるので、視点の問題は結局、「注視者(見る)→注視点(見え)」における視座(base)の設定と関連がある。従って言語研究での「視点」は話者の心情的な位置の「視座」で、文学研究では作家の表現意図である「観点」として区分する必要がある。