企業にとって、顧客満足向上のための必須要素となる「お客様の声」に関し、語彙面と文体ないし内容面との間には、密接な関連性が観察される。本研究では、KH Coderを用いた語彙調査を通じ、評価する語に関しては、+の内容については「純粋評価」、-の内容については「施設評価」が選ばれる傾向にあることを示した。また、-の内容を記述する際、「施設評価」により率直に改善すべき点を指摘する場合がある一方、配慮の態度を示すためには、「思う」を用い率直さをオブラートに包むことが多いことも確認された。
1. はじめに 2. 先行研究―大谷(2012)における拙論の概要― 3. 言語データないし分析ツールの概要、および調査方法 4.「お客様の声」に出現する語について 5. まとめ ◀ 参考文献 ▶