本稿では日本語の「こそ」と韓國語の「야」「야말로」を考察對象として統語論·意味論の兩觀点から對照分析したものである。統語論的觀点からは主に個別形式の分布的特性について記述し, これをもって3形式間の類似点と相違点について述べた。また, 意味論的觀点からは3形式の持つ意味用法をそれぞれ「特立」と「讓步」と規定し, 各用法の特徵を述べるとともに個別形式の現れる統語的環境による, 兩言語間の對應關係を記述した。 具體的にはまず, 統語論的觀点において, 「こそ」と「야」「야말로」の分布が多樣であることに類似性が見られるものの, 各各の文法的特性による違いが見られることを指摘した。つまり, 格助詞との承接は3形式共に格助詞への後接のみ許される。しかし, 「が/가」格への前接および判定詞「-だ/-이다」への後接が許されるのは「こそ」に限られるということに相違が見られる。また, 述語の活用形と接續助詞(連結語尾)に接續できるのは「こそ」と「야」に限られ, 「야말로」はその位置には現れない。これは韓國語の「야」に比べ「야말로」の分布が限定的であることや兩者が現れうる位置が異なるためで, その結果, 「こそ」への對應は「야」と「야말로」の分布によってそれぞれ對應しているということである。 一方, 意味論的觀点から, 「こそ」と「야」「야말로」の意味用法を基本的に「特立」と「讓步」と見なし, 各用法の特徵を記述した。また, 各用法と3形式が表す統語的環境による兩言語の對應關係について述べた。具體的に「こそ」「야」「야말로」ともに「特立」「讓步」の2つの意味用法を持っているが, 「特立」の意味を表すのは, 單文や複文の主節に接續する「こそ/야말로」と反定條件の接續助詞(連結語尾)「~て/~어야」に接續する「こそ/야」の場合である。一方, 「讓步」の意味を表すのは逆接の從屬節の中に現れる「こそ/야」と單文や複文の主節に接續する「야」の場合である。つまり「야말로」には「讓步」の意味を持っていないと言える。