本稿では,コ-パス調査を通して,日韓兩言語において,モノを數える數量詞(「個」と「枚」,「개」と「장」)とコトを數える數量詞(「度」と「回」,「번」と「회」)はそれぞれ現れ方に違いがあることを示した。日本語の「個」「枚」のようなモノ數量詞は,名詞句の內側だけでなく,名詞句の外側,すなわち,副詞的位置によく現れることを確認した。また,「度」「回」のようなコト數量詞は,名詞句の外側だけでなく,名詞句の內側にも多く現れるという傾向が見られた。一方,韓國語では若幹のゆれはあるものの,「개」「장」のようなモノ數量詞は名詞句の內側に現れる傾向が强く,「번」「회」のようなコト數量詞は,名詞句の外側,つまり,副詞的位置に現れる傾向が非常に强いことを明らかにした。