日本語の「~と思う」についての硏究はかなり多く行われているが、希望の「~たい」と文末思考動詞「思う」とつながった「~たいと思う」形式の表現に注目した論文はあまり見られないようである。特に、「~ていただきたいと思う(~てもらいたいと思う)」「~させていただきたいと思う」表現形式は、もっとも日本語的な表現と思われ、用例を集めて韓國語と對照してみたのである。本稿では「~たいと思う」を「~싶다고 생각하다」に直譯出來る場面と出來ない場面に分類して日本のドラマの例文を整理し、その條件をまとめてみたのである。日本語では「~たいと思う」が自己行爲の宣言の場面で使われるが、韓國語ではこのような用法としては使われないのである。今から乾杯しようとしている時に使う「それでは乾杯したいと思います。」のような用法は日本語らしい表現と思われる。つまり、日本語の場合は「~たいと思う」に「モダリティ」の機能があるが、韓國語にはないというのが大きな違いと言えよう。なお、意志形の「~しようと思う」と交替可能な「~たいと思う」用法の場合は、韓國語の「~싶다고 생각하다」という形式では使われないので、對照の觀点で非常に興味深いことである。このような理由から「~と思う」形式の中で「~たいと思う」形式に注目して考察してみたのである。