日本には八百万の神たちがいる。古事記と日本書紀の中には多數の神たちの活躍が描かれている。多くの神の中でも天照は太陽を象徵する女神として尊ばれている。この神は天皇家の祖先の神としていまなおその尊さを失っていない。何故ならば天皇は相變わらず日本人の求心点にあるからである。しかし、最も尊い神である天照は神としての絶對性もなく、道德性も備わっていない。何故ならば八百万の神に騙されたり、子孫である天皇に新羅の寶を奪わせているからである。神という存在に對する私たちの觀念はまだ人文學の基盤として大事にしなければならない。先驗哲學を開いたデカルトの神の證明から、カン卜とフッサ―ルの批判を通じて、神的存在の道德性が確認できる。また、周易の繫辭傳の中でも神的存在の道德性は神性の中心であることを確認した。いまも生きている日本の神の道德的眞實は疑わしい。